雲レーダー観測による積雲分布(東京周辺)
お知らせ
現在,松戸の雲レーダーで障害が発生しており,当該雲レーダーの観測を停止しております.

過去の表示例(2019年8月1日の事例)

凡例

気象概況

2019年(令和元年)8月1日は,関東地方が太平洋高気圧に覆われ, 関東地方では正午前からところにより気温が35 ℃を超え始めました. 午前9時の館野(茨城県つくば市)での高層気象観測の結果を見ると, ショワルター安定指数(SSI)の値は +1.5 ℃ であり, 雷雨の発生可能性が高い状態でした(SSIの値が +2 ℃程度より小さい時, 高い確率で雷雨が発生することが知られています). 一方,対流有効位置エネルギー(CAPE)の値は221 J/kg 程度で, 積乱雲が発生してもそれほど強い積乱雲までにはならないと推測されます (激しい竜巻を引き起こすスーパーセルと呼ばれる積乱雲が発生するとき, CAPEの値が2000 J/Kg を超えることもあります).

午後になると,日射の影響で地上気温が高くなり,東京周辺で積雲が多く 発生し始めました.その後,それらの積雲は積乱雲へと成長し, 15時以降にはまとまった降雨が見られるようになりました.

地上天気図と断熱図
左)2019年8月1日09時(日本標準時)の地上天気図.右)同時刻に館野 (茨城県つくば市)で観測された気温と露天温度の高度(気圧)分布. 黒実線は1000 hPa の空気を持ち上げた時の気温の変化,黒破線は 850 hPaの空気を500 hPaまで持ち上げた時の気温の変化を示します. 水色で示す面積は対流有効位置エネルギー(CAPE)の大きさを示し, 緑色で示す500 hPaでの気温差はショワルター安定指数(SSI)を示します.

積雲から積乱雲への発達例

埼玉県ふじみ野市付近では,当日14時過ぎくらいから積雲が発生し, 発達しました.発達した積雲は青円や赤円で示されます. その後,14時48分にはXRAINで1 mm/hour を超える雨が検出され 積乱雲となりました.

ふじみ野市付近で発生した積雲
埼玉県ふじみ野市付近で発生した積雲の積乱雲への発達 (2019年8月1日14時00分から14時57分(日本標準時)).